スポーツウエアの企画・製造・販売などで知られるギャレックス。高校時にファッション造形の基礎を学び、“作る楽しさ”を知った前澤さん。地元企業であり、在学中に学んだ知識を生かそうと同社へ入社、縫製部に配置となった。「まず、縫製スピードに驚きました。慣れるのに苦労しましたが、製品のウェアを見た時には感動しました」。その後、刺繍部門に異動し、スポーツブランドロゴなどを手掛けている。「難しいのは、刺繍位置がズレないこと。1㎜のズレが大きなズレにつながるので、上手に刺繍加工ができると達成感とやりがいを感じます。また、ロゴによってはカラフルな糸を使うのでそれを見ているだけでも楽しいし、美しく仕上がるとさらに嬉しい! これからも正確でスピーディな加工を続けつつ、刺繍の変形や糸浮きなど刺繍品質も見分けられるようになりたいです」。前澤さんの手と目で仕上げられる美しい刺繍は製品全体を彩り、着る人の気持ちも高揚させていく。
インドア派だという前澤さんの趣味は、やはり“作ること”。自宅で飼っている猫(3匹)のおもちゃを作ったり、首輪を作ったり、最近では高さ2mほどのキャットタワーも手掛けたとか。「首輪は猫が痛くないよう柔らかい生地を使っています。猫自身がよく触るのですぐにボロボロになってしまい、1カ月に1度は作り替えています(写真)」。インドア派ながら飼い猫との散歩は大好きで、紫式部公園などにはよく出かけている。
取材内容は2024年7月現在のものです。