和紙の里、今立地区で生まれ育った横山さん。山伝製紙に入社するまで“機械抄き”のことは知らなかったと言う。「紙漉き体験や卒業証書は、すべて手漉き。ここで初めて機械抄きを見て、驚き感動しました」。和紙に興味があり7年前に転職、現在は和紙の仕上げ加工と検品に従事している。「検品では、紙上のゴミを取り除き、シワを見逃さないことが仕事。一方、同じ紙でも1枚1枚表情や雰囲気が微妙に異なります。迷ったらすぐに相談して、経験を積み重ねています」。紙でも色、大きさ、厚み、模様が違ったり、種類も豊富、とにかく覚えることが多い。「今は検品メインですが、他の事務も覚えてスキルアップしていきたいです。仕事の幅が広がれば自信につながるし、他社員のサポートもできますから」。横山さんは急がず、焦らず、こつこつと努力することで、和紙の仕事をもっと好きになっていくのでしょう。
横山さんが転職する際、子育てとの両立も重視して同社を選んだ。「子ども達の成長を実感するのはうれしいです。また、家族との何気ない会話も好きで、それがストレス解消になることもあります」。2人のお子さんがサッカーをしていることから、練習の送迎はもちろん、休日には試合観戦に出かけることも。また、だるまちゃん広場や南越中学校近くの公園へ遊びに行くこともあるとか。家族の存在が仕事への原動力にもなっている。
取材内容は2023年11月現在のものです。