昔から手先が器用だったという中村さんは、眼鏡や産業機器基盤の製造などを経て、結婚を機に転職を決意。目には見えないが人々の生活を土台から支え、社会に貢献できるというところに魅力を感じ、コンクリート二次製品の製造を行う『(株)ホクコンプロダクト』へ入社する。数メートルにもなる大型製品に対して、作業はミリ単位での調整が必要な非常に精密なもので、「わずかなズレが、施工する人や使う人の命に関わることもあるので、一つひとつの作業の大切さを常に意識しています」。また、突発での製造依頼にも対応できる社内の協力体制や個々の技術の高さが自社の強みだと語る中村さんは、後輩の育成にも力を入れており、個性に合わせた教え方を心がけているそう。「武生工場と言えば中村だ、と言われるように、自分に足りないところを伸ばしていき、いつか会社を引っ張っていける存在になりたいです」と中村さんは夢を語ってくれた。
「ウエイトトレーニングを5年近く続けています」という体格のよい中村さん。「昔はガリガリだったので、学生の頃の友人に再会した時は別人かと驚かれました」とのこと。筋トレについての情熱は社内でも有名なのだとか。また、コロナ前はお祭りや花火など、子どもと一緒によく出かけていたそうで「越前市は自然が豊かで、外で遊べるところがたくさんあるので、子どもをたくましく育てるにはとてもいい環境ですね」と、家族のことを幸せそうな笑顔で話していた。
取材内容は2021年8月現在のものです。