福井高専で物質工学を学んだ内田さんは、化学の知識を活かせる仕事をしたいと、日信化学工業に入社し研究者の道へ。取り扱っている「機能性樹脂」は、様々な素材に混ぜたり塗ったりすることで、耐水性や強度の向上等、多種多様な性能をプラスし、その付加価値を高めることができる材料。身の回りのいろいろな製品に対して、それぞれのニーズに合わせた開発や改良をし、その要求の達成に向けて挑戦していくことに研究者としてのやりがいや魅力を感じているのだそう。「研究者は失敗を恐れてはいけない、多くの失敗が1回の成功につながるんだ」。新人の頃にかけてもらったこの言葉のおかげで、内田さんは研究者として常に失敗を恐れずチャレンジを続けている。「新素材の開発はゼロからイチを生み出すことなので、とても難しいです」と語りながらも、「いつか自分が開発した新素材が、人々の役に立つことが今の自分の夢なんです」と挑戦者の顔をのぞかせていた。
体を動かすのが大好きな内田さんは、マラソン、バドミントン、バレーやサッカーなどで汗を流し、気分をリフレッシュするというアクティブ派。「越前市内を流れる吉野瀬川は桜並木がきれいで、春になると好んで走ります。走るときは景色が大事なのですが、地元(越前市)は走っていて気持ちいいところがいっぱいあります」とのこと。最近ではボルダリングにも挑戦し、「力で登るのではなく、体の使い方を考えながら登るのが楽しいんです」と魅力を語ってくれた。
取材内容は2019年10月のものです。